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英語音読で「文構造を理解して読む」とは?【具体例あり】

音読

「音読は文構造ちゃんと理解しながらやるのが大事って聞くけど、どういうこと?」
「具体的にやり方を知りたい。」

今日はこんな疑問に答えます。

本記事の内容

  • 英語音読で「文構造を理解しながら読む」とは
  • 「文構造を理解しながら読む」具体例2つ
  • 合わせて注意すべきこと

「音読は文構造を理解しながら読むように」とよく言われます。

それは確かにそうなのですが、「じゃあそれって具体的にどうすればいいの?」とお困りの方も多いと思います。

今日は具体例も踏まえつつ、これについてしっかり理解し、効果的に音読をできるようにしていきましょう。

英語音読で「文構造を理解しながら読む」とは


まず結論ですが、音読で文構造を理解しながら読むとは、つまり以下のような音読のことを指します。

  • ① 文の構造にそって、
  • ② その文が表す内容をスラスラと想起しながら読む

このようになります。
音読では、このような2つの要素を満たしながら行うことが重要です。

どういうことか、順番に説明して行きます。

① 文構造を把握する重要性

まずそもそもですが、英語の正しく文意をとるには、文構造の把握がとても重要です。
英語は、文構造・語順が意味を決定的に左右する言語だからです。

例えば以下。

Ken loves that red car.
That red car loves Ken.

上記は使われる単語は全て同じですが、語の配置が変わっただけで、表す内容は全く異なります。

このように、文構造・語順は英語の大事な要素であり、その把握は音読をするときも重要になります。

② その文が表す内容をスラスラと想起しながら読む

さて、文構造や語順の把握が大事ということがわかりました。
ただし、文構造の「分析」だけで終わってはダメです。

音読では、文構造を把握した上で、その英文が表す「内容までつかむ」ということまでやらないといけません。

理由は、音読が【英文をスピーディーに理解する能力】を身につけるためのものだからです。

これは【英文の正しい読み方】を身につける、「精読」とは対照的です。

多くの場合、精読は、主に文構造の「分析」に主眼があります。
「文法的な分析に基づいて、正しく文意を取る」ということをやって行きますが、多くは分析(&和訳)までで終わり、そこから「パッと意味想起する」という練習まではしません。

ですが、ただ分析ができるだけでは、実用的なスキルとは言えません。

英語を学習する目標は、「あらゆるリーディング・リスニング場面で、瞬間的に文構造を解析しつつ、パッと意味内容までつかめる」という状況を達成することにあるはずです。

英語の「運用力」を身につけるためには、「瞬間的な意味内容の想起」までを鍛えて行かないといけません。

音読の意義:スキルの自動化

音読で文構造を理解しながら読むとは(再掲)

  • ① 文の構造にそって、
  • ② その文が表す内容をスラスラと想起しながら読む

これを声を出して読む中で、くり返し取り組むことです。

このような脳内処理を、いろんな文構造パターンの英文で、大量にくり返していくと、この一連の処理が「自動化」していきます。

そうなると、脳がはじめて見るものですら、同じような文構造パターンをもつ文に無意識的に反応し、瞬時に意味想起まで行うようになります。

この状態まで持っていけると、誰もが経験ある「1文1文集中してやっと文意をとったけど内容が頭に残ってない」という状態から脱することができます。

リーディングであれば、純粋に文章全体の内容に集中してどんどん読み進められる、リスニングもスピードに負けず理解を進めることができる、という状況に近づいて行きます。

これが音読の意義です。

頭が「①文構造処理 → ②その一文の意味をパッと想起」と自動的にできるよう、音読で目指して行きましょう。

「文構造を理解しながら読む」具体例2つ


さてここまで説明が中心でしたが、「実際どうやるの?」とわからない部分もあると思います。

ここからは例も踏まえ、具体的にどのように進めて行けばいいか見ていきましょう。

以下の2パターンの例で説明したいと思います。

  • 例1:文構造がシンプルなパターン
  • 例2:文構造が複雑、意識的な分析が必要なパターン

順番に見て行きましょう。

例1:文構造がシンプルなパターン

さて具体的なやり方を見ていくにあたり、クイズです。

  • 以下に英文を表示します。それを「内容をつかむつもりで」音読してください。※できるだけ和訳はしないようにしましょう。英文が表す「状況・場面」など想像してみてください。
  • その後で2つの絵を示します。英文の内容に合うものを選んでください。
  • いいでしょうか?では行きます。

    (1) The dog bit the woman.




    ↓さてどっちでしょう?


    正解は、


    左ですね。

    続けてもう1つ行きます。
    次はどうでしょうか。

    (2) The woman bit the dog.



    ↓どっちでしょう?

    これは、


    右ですね。
    うまくいったでしょうか。

    さて一体この例で何がわかるのでしょうか?

    音読中、文構造が意識に登らないこともある

    さて今もし(1)は左、(2)は右と選べたのであれば、今回のテーマである、

    ① 文の構造にそって、
    ② その文が表す内容をスラスラと想起しながら読む

    ということが実践できていると思っていただいて大丈夫です。

    もしかすると、「え、(1)(2)を読むときに、SVOとかいちいち頭で考えてなかったけど… それで文構造を理解してるってことでいいの?」と思われるかも知れません。

    ですが、やることは実はこれくらいシンプルです。

    さっき確認したように、英語は語順(文構造)が意味の違いに直結する言語です。

    なので、(1)と(2)で正しく英文の内容を示す絵を選べたということは、

    動作の主(S) → 動詞(V) → 動作を受ける対象(O)

    という英語の語順(文構造)に則ってきちんと内容を判断できているということを意味します。

    ただ、「これがSで、これがVで..」といちいち頭で考えなくてよかったのは、この文構造の脳内処理がすでに「自動化」しており、無意識的に扱うことができたからです。

    このように、慣れ親しんだシンプルな文は、文構造についての意識的な分析無しに「①文の構造にそって、②その文が表す内容をスラスラと想起しながら読む」ということが可能です。

    これを音読で何度もくり返し積んでいくと、さらに自動化が進みスピードもアップして行きます。

    例2:文構造が複雑で意識的な分析が必要なパターン

    では次は、より複雑な文構造の例を見て行きましょう。
    これも、さっきと同じようなクイズ形式で行きたいと思います。

    以下の英文を読み、内容を表す絵を選んでください。

    (3) The girl sent a present was very happy.




    ↓どっちでしょう?



    ちょっと複雑ですね。
    これはある程度文構造を正しく確定できないと選べません。
    正解は、左です。

    どうだったでしょうか。

    文構造が複雑なものは、ちょっと立ち止まって分析もOK

    音読のスクリプトで、こういうものに出会った場合は、少し文構造を意識的に分析してみましょう。

    例えばよく精読でやる、以下のような分析です。

    ・基本1文に動詞は1つしかないはずなので、sentは動詞ではなく過去分詞。受身の意でThe girlを修飾
    ・a present までがS
    ・wasがV

    また仮に英文に印を入れたとすると、以下のようになります。

    ここまで文構造が見えると、問題なく左と判断できると思います。
    (もし上記のような分析内容が不明な場合は、文法知識が欠如している可能性があります。その場合は、音読よりもまず文法を学び直すようにしましょう。)

    この例でもわかるように、文構造の判断は正確な内容理解のたに必要です。「あやふやにしか理解できてない」と感じるときは、何となくにせず、文構造 & 意味内容をクリアにつかんで行きましょう。

    ※ただし、分析だけで終わらないように!

    ですが、分析することが目的にならないようにしましょう。
    文構造の分析はあくまで手段に過ぎません。

    例えば(3)の文。
    文構造が判明したら、それをヒントにして、

    と左→右に音読しつつも、


    という文が表す「内容や事柄」をしっかり頭の中に導けるようにしましょう。

    前述したように、音読の意義は、文構造パターンを無意識的かつ瞬時に解析し、その文の意味内容までパッと想起できるようになることです。

    文構造を分析してどれがS,V,O,Cかを考える、スクリプトにマークしておくのは有効です。
    ただ、それを目印・補助とはしつつも、「文の内容をつかむ」ということをメインに音読しましょう。

    (1)(2)よりも、はじめはスムーズに内容理解までできないかも知れません。

    ですが、意識的に取り組んでいると、少しずつ(1)(2)でやったように、

    • 印をつけたり「これがSで、Vで…」と考えなくとも、脳がパッと文構造を認識し、
    • パッと正しく文の内容が思い浮かぶ

    という自動化した状態になって行きます。

    自動化のキーファクターは、目標とする脳内処理の「繰り返し」です。
    繰り返し音読する中で、そこまで持って行くようにしましょう。

    合わせて注意すべきこと


    上記と合わせ、音読練習時の注意ポイントも解説します。

    • 文構造が複雑な文ばかりのスクリプトは選ばない
    • 和訳 & 返り読みを脱する

    順番に解説します。

    文構造が複雑な文ばかりのスクリプトは選ばない

    (3)では分析が必要な、音読の例も確認しました。

    とはいえ、そもそも、文構造の分析を常にやらないといけない難しい文ばかりのスクリプトは、時間が掛かってしまい効率が悪くなってしまいます。

    • (3)のような、一度立ち止まって分析が必要な箇所は全体の1割以下
    • 大半は(1)(2)のような、純粋に文の意味内容にフォーカスできる文で構成されているもの

    こういったスクリプトを選ぶようにしましょう。

    音読は、1文ずつ文構造の分析をして読む「精読」とは主旨が異なります。
    そこでは、頭を使ってあれこれ分析しないと文意が取れないようなものを扱います。

    ですが、音読の目的は、ここまで何度も触れてきているように「自動化」です。すでに持っている知識を、いかに瞬時に効率的に使えるようにしていくか、という練習です。

    文の分析ばかりではなく、あくまで「文構造処理 → 意味処理」の流れに頭が慣れるよう、練習して行きましょう。

    和訳 & 返り読みを脱する

    和訳も、精読ではごく当たり前にやることではないかと思います。

    ですが、音読をしながら日本語で意味を思い浮かべるのは、脳へ非常に負担がかかり大変な作業で、おそらくうまくできないと思います。

    また日本語は英語と語順が違うため、和訳を意識することで、後ろから前に返って理解するという「返り読み」も誘発してしまいます。

    なので音読では、

    • 英語の語順通りに、
    • 内容を「イメージ」しながら読み進めていく

    ということが大事です。

    例えば、

    (3) The girl sent a present / was very happy.

    の文。

    まず前半のa presentのところまでを読み、「プレゼントの箱をもらって手元に持っている女の子」を想像しましょう。

    そのイメージを持ったまま、後半のwas〜.の読みに入り、女の子が「笑顔で喜んでいる」ところを想像して理解していきます。

    このようにイメージもうまく使いながら、英語を直感的に、左 → 右に捉えていくようにしましょう。

    この辺りの語順の感覚を養うのは、スラッシュリーディングの大きな役目です。こちらも参考ください。

    まとめ


    今回は、音読で文構造にも気をつけながら音読するとは?でした。

    長文のリーディング、またリスニングの時も、自動的に「文構造処理 → 意味処理」と頭が動くよう、くり返し練習して行きましょう。

    なお、音読の練習密度を上げるため、本記事で紹介した以外の練習テクニックについても詳しく知りたい方は、以下も合わせて参考ください。
    » 英語音読の総まとめ【基礎知識〜実践テクニックまで網羅】

    おわり