過去分詞の使い方【押さえておきたい5つの用法】
使われ方の網羅的なまとめがあると嬉しい。
今回はこんな疑問をお持ちの方向けです。
過去分詞(p.p.)は英文に必ずと言っていいほどよく出て来ます。
いつどんな時に過去分詞は使われるのか、どんな種類の用法があるかをしっかり整理し、正確に意味を理解したり、自分で文を作れるようにしていきましょう。
過去分詞の使い方【押さえておきたい5つの用法】
過去分詞の用法は以下の5種類に集約できます。
- ①:受動態
- ②:完了形
- ③:名詞を修飾
- ④:SVOCのCの位置に来てOを説明
- ⑤:主節全体を修飾
以下、順番に見て行きます。
なお、前情報として過去分詞には、
- 受け身(〜される)
- 完了(〜し終わっている)
の2つの意味合いがあることを押さえておきましょう。
では行きましょう。
①:受動態
be動詞の後ろに来て、「Sが〜される」という受動態の文を作る際に使われます。
なお、この時の過去分詞は「受け身」の意味で使われています。
以下、例文です。
(このスマホは、中国で作られている。)
(そのエリアは、先週、大きな嵐に襲われた。)
*hitは、原形、過去形、過去分詞形すべてhitです。
②:完了形
haveの後ろに来て、完了の意味を表す際にも過去分詞は使われます。
なお、この時の過去分詞は「完了」の意味で使われます。
I have lived in the UK for many years.
(私は、長年イギリスに住んでいます。)
Before I arrived at his house, He had already left.
(私が彼の家に着く前に、彼はすでに発っていた。)
③:名詞を修飾
名詞の前もしくは後ろに置いて、その名詞を修飾(どんな名詞かをくわしく説明)します。
つまり、「形容詞」の役割をする過去分詞と言えます。
前から修飾している例
(私たちは、経験のあるエンジニアを探しています。)
名詞engineerを修飾しています。
*ここでは「完了」の意味で使われています。
「経験し終えているエンジニア」→「経験のあるエンジニア」という意味になっています。
(興奮した聴衆は大声で叫んだ。)
名詞audienceを修飾しています。
*上記は「受け身」の意味。
「興奮させられた聴衆」→「興奮した聴衆」という意味になっています。
後ろから修飾している例
(これらは、昨日私たちのウェブサイトに投稿されたメッセージです。)
名詞messagesを修飾しています。
*「受け身」の意味です。
(彼女は、メールで提出された書類をチェックした。)
名詞documentを修飾しています。
*「受け身」の意味です。
④:SVOCのCの位置に来てOを説明
過去分詞は、SVOC(第5文型)のCの位置にも来ることができ、直前のOに対して説明を加えることができます。
文全体の意味としては、「OがCされるのをVする」といった意味合いになります。
例えば以下です。
V → had
O → his car
C → repaired
「彼の車(O)が修理される(C)のをhaveした」という意味内容を表します。
そこから「彼は昨日、車を修理してもらった」となります。
V → heard
O → the window
C → broken
「窓(O)が壊される(C)のをhearした」という意味内容を表します。
そこから「私は、誰かに窓が割られるのを聞いた」となります。
なお、SVOCについて理解が不安な方や、より詳しく知りたい方は以下も合わせて参考ください。
» 参考:第5文型(SVOC):基本的な特徴〜覚え方もわかりやすく解説
⑤:主節全体を修飾
主節の文全体に対し、過去分詞で説明を付け加えることもできます。
文法的には「分詞構文」と呼ばれる用法です。
例えば以下です。
(多くの聴衆に出席された状態で、そのイベントはスタートした。)
attend 以下は、主節「The event started」全体に説明を加えているのがポイントです。
主節に対し、どんな状況が並行で起きていたか説明を付け加えています。
(みんなに祝われて、彼女はとても幸せだった。)
今回は過去分詞の部分が文頭に来ています。
同じく主節「she was very happy」に対し、どんなことが並行で起きていたか「Celebrated 〜,」で説明を付け加えています。
参考:分詞構文について詳しくはこちらをどうぞ。
分詞構文の基本【例文と一緒にわかりやすく解説】
「分詞構文ってどんなもの?」「どうやって使うの?」「最低限知っておくべき基本的なことを知りたい。」という方向けです。そもそも分詞構文とは?といったことから、最低限押さえておくべき基本的な使い方まで押さえていますので、ぜひ参考ください。
以上、過去分詞の主な使い方・用法5つでした!
おわり