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瞬間英作文でイメージを使い練習する方法【もう日本語に邪魔されない】

瞬間英作文

「瞬間英作文をするとき『イメージ』することが大事と聞くけど、具体的にどのような手順ですればいい?」
「練習していると、お題の日本語が邪魔に感じられる」
「練習を効果的にするためにコツや気をつけるポイントを知りたい。」

今日はこんな疑問にお答えします。

「瞬間英作文を効果的に練習したい!」と思っている人は多いと思います。

練習を効果的にするポイントは色々とありますが、その中でも「イメージして練習する」と言う点は非常に重要です。

今日はその点に的を絞り、具体的にどのように練習を進めていけばいいかを解説して行きます。

本記事の内容

  • 瞬間英作文でイメージを使って練習する方法
  • イメージをうまく使うためのコツやポイント

今日も必要に応じて第二言語習得研究からの理論背景にも触れながら説明して行きたいと思います。

それでは行きましょう。

瞬間英作文でイメージを使って練習する方法


まず、イメージをうまく使いながら練習する手順は以下の通りです。

  • 手順①:お題の日本語を読んでイメージ化(概念化)
  • 手順②:そのイメージを英語で言語化(形式化)

この手順を踏むことで「実際スピーキングをする際の頭の中の情報処理」を疑似体験しながら瞬間英作文に取り組むことができます。

この経験を多く積むことで「日本語を挟まず、英語を英語のまましゃべる」スキルの基礎を作ることができます。
(↑なお、もしこの点についてや「概念化」「形式化」など用語について詳しく知りたい方は、瞬間英作文で英語脳はつくれる?をお読みください。用語を理解してなくても、以下読み進められるよにはなっています。)

では順を追って詳しく見て行きましょう。

手順①:お題の日本語を読んでイメージ化(概念化)

まずお題の日本語を読んで、その内容を頭の中でしっかりイメージ化して行きます。

例えば、「to不定詞(感情の原因を表す用法)」の例で見てみましょう。
以下のようなお題が考えられます。

彼女は、彼と再び住むことができて嬉しい。

さてまずはこの日本語のお題を読んで、しっかりイメージを作って行きましょう。
以下イメージ化のコツです。

「この発言がなされるに至った状況」を考える

状況としては例えば、

・仕事の関係で長年離れて暮らしていた夫が、また妻と一緒に住むようになった
・その妻はとても喜んでいる

と仮定してもいいと思います。

もちろん別に厳密にこれ通りのイメージでなくても大丈夫です。
「長い間離れて住んでいた息子が母親のもとに帰って来た」と言う設定でも良いと思います。

実際に身近にそのような人がいればその人を思い浮かべたらいいですし、仮にそのような人が周りにいなくても、勝手にでっち上げてOKです。

また、「彼女は、彼と再び住むことができて嬉しい。」という内容を、「今誰かに対して自分がしゃべっている」という前提にするために、

誰か友人に対して世間話としてしゃべっている

と言う場面も想像しても良いかもしれません。

このように「お題の日本語を自分が発するような会話の設定」「誰にしゃべっているのか」も、何となくでいいので仮定しイメージを膨らませましょう。

「この発言内容を表す情景」をヴィジュアルで思い浮かべる

例えばですが今回ですと、

と言うような感じが合うかもしれません。

確かに嬉そうですね。
もちろん、誰か自分の身近な人物を想像しても、もしくは架空の人物でも大丈夫です。

日本語を何度か読んでOKです

一回日本語を読んで、一気にここまで全部イメージ化できなくても問題ありません。

やっていれば慣れては来ますが、日本語を繰り返して読み、状況やヴィジュアルを少しずつイメージ化して行きましょう。

日本語は覚えなくてOK

何度か日本語を読むものの、その日本語を覚えようとはしないでOKです。

次の手順②では「日本語を英語にする」のではなく「思い浮かべたイメージを英語で言語化する」ためです。

イメージ化さえできれば、日本語は忘れてしまって問題ありません。

また「日本語を覚えず、イメージだけ頭に残す」と聞くと、何か特別な技術を使って練習しているような印象を受けるかもしれませんが、そうではありません。

普段我々が日本語を読んだりするときも、主に書いてある「内容」の方を頭に残しているはずであり、日本語の一字一句をまるまる記憶して理解しているわけではないと思います。

相手の言う要点やメインポイントを中心に掴み、頭に残しているはずです。

一言で言ってしまうと、この手順①でやりたいのは、単に

日本語を読んでバクッと状況を掴む

くらいのことです。

遊び感覚で気軽に行いましょう。

手順②:そのイメージを英語で言語化(形式化)

まだ漠然とした抽象的なイメージだったものが、いよいよここで具体的な英語の形を持ってアウトプットされます。

先ほど手順①で思い浮かべたイメージをもとに、それを英語でしゃべれるようトライしましょう。

会話の状況、そして嬉しそうな女性の顔もしっかりと思い浮かべながら、

She is happy to live with him again.

と口頭で英作します(一回で全文を正確に言えなくても全く大丈夫です。詳しくは後半で解説します)。

このとき「実際に聞き手にしゃべりかけている感覚」で取り組んでいきましょう。

おそらく手順①のイメージ化がしっかりできると、ただ機械的に英単語を並べていくのではなく「自分が言いたいことを誰かに英語でしゃべっている」という感覚も持ちやすくなると思います。

回答の英文と完璧に一緒でなくても良い

例えば、手順①で女性が心から嬉しそうにしているイメージをありありと持てたのであれば、

She is very happy to live with him again.

と、強調のveryをアクセントも入れながら英作してしまっても構いません。

今回は「to不定詞(感情の原因を表す用法)」という文法がテーマですので、「be 形容詞 to V」という英文の型を崩してしまってはいけません。
(↑瞬間英作文の中心ターゲットは「文法の型を使いこなせるようになる」ことだからです。» 参考:瞬間英作文ってどんな効果があるの?

ですがここが守られているなら、問題はありません。

同じように、もし自分の女友達に夫とまた住めるようになった状況の人がいるのであれば、

Akiko is very happy to live with him again.

などと実名を当てはめても大丈夫です。

できるだけ「リアルなこととして発話できている」というのが大切ですので、その辺りは柔軟に変えも大丈夫です。

イメージをうまく使うためのコツやポイント3つ


ここまで主に手順を紹介して来ました。

とはいえなかなか慣れるまでは難しいと思いますので、ひっかかりそうなポイントやうまくできるようにするためのコツも合わせて解説します。

ポイントは大きく以下の3つです。

  • ポイント1:日本語を英語に訳そうとはしない
  • ポイント2:英作するときは「結論→補足情報」を意識
  • ポイント3:間違えながら精度を高めていく

ポイント1:日本語を英語に訳そうとはしない

これは大前提としてとても大切です。
瞬間英作文は、「日本語を英語に訳す作業」ではなく「英語をしゃべる練習」です。

日本語を見ながら1つずつ英語に置き換えていくこと自体には意味はあまりありません。

あくまで日本語を見てそこから言いたい意味内容をイメージとして抽出し(手順①)、そのイメージを英語で表現(手順②)することを基本の頭のモードにするようにしましょう。

とはいえ「日本語を使わない」と言うことではないです

我々日本人にとって日本語は欠かせない補助ツールです。

一度手順②で英作をしたあと、まだ頭の中でイメージと英語が繋がってないと言うことであれば、もう一度日本語を見てイメージ化し、またそれを英作すると進めて行っても構いません。

その時コツとしては、日本語を読むとき「一文全体を読む」ように意識すると良いと思います。

  • OK例:「彼女は、彼と再び住むことができて嬉しい。」という全体を何度か読み、そこからイメージを膨らませるようにする。日本語は一字一句覚えなくていい。→再度英作にトライ。
  • NG例:彼女=She、嬉い=happy、住んで=to live、彼と=with him、再び=again などと一語一語訳していく。

あくまで「これからしゃべろうとする内容や全体の意味・イメージ」を持てるように、日本語を補助としてうまく使えるようにしましょう。

ポイント2:英作するときは「結論→補足情報」の順を意識

英語と日本語は語順がかなり違います。
特に文が長くなってくると、手順①でイメージをつくった後の第一声、何から英作すればいいか迷ってしまいます。
結果、日本語に戻ってそれを見ながら1語ずつ英文を組み立てていく(つまり、訳す)ようになりがちです。

そんなときは特に「結論→補足情報」という順番を意識しましょう。
英語は「結論がまず先に来て、補足説明が後に続く」というのが基本です。

さっきの「She is happy to live with him again.」例ですと、

結論 → She is happy
補足 → to live with him again

となります。

手順①でイメージ化をしたら、まずこの文のコアとなる結論部分をShe is heppy(彼女は嬉しい!)と言い切ってしまいましょう。そのあと、「なんでかというと…」の補足部分をto live with him again(また彼と住めて)で続けるようにしましょう。

他の例で、例えば「関係代名詞」で

昨日うちの会社に入社した人知ってる?

という瞬間英作文があったとします。

手順①でイメージ化したら、まず結論の

Do you know the person (あなたその人知ってる?)

と発話する実感を持ちながら英作し、その後ろに「どんな人?」という補足情報

who joined our company yesterday(昨日うちの会社に入社した)

とイメージしながら続けます。

他、 例えば「that節」でお題が、

私は彼女が明日帰ってくると思います。

という場合も、まず結論で

I think(私は思います)

をしっかり言い切ってしまい、その後「何を?」にあたる補足部分

she will be back tomorrow(彼女が明日帰ってくると)

を続けてイメージしながら英作しましょう。

まずは結論を言えることから

特にはじめは、手順①のイメージをした後すぐに、結論と補足の全文を一気に英作するのはなかなか難しいかもしれません。

その場合は、まずは「主語+述語」周りの結論部分をバシッと言い切れることから心がけましょう。

回答の英文や日本語も補助として確認しつつ、繰り返す中で徐々に「結論→補足」とスムーズに言えるよう練習して行きましょう。

こちらの「結論→補足」を意識した瞬間英作文の詳しい手順については、以下をぜひご覧ください。↓

ポイント3:間違えながら精度を高めていく

今の内容にもつながりますが、1回で完璧にイメージとパッと全体の英作まで行えなくても全く大丈夫です。

例えば先程の、

彼女は、彼と再び住むことができて嬉しい。

という瞬間英作文で、「嬉しい」と言う部分のイメージをうまく英語にできず、She is..で詰まってしまったとしても、回答の英文を見て「あっこの場面で確かに happyって使えるな!」もしくは「ここでhappy使えるんだ!」などと気づけば大丈夫です。

次再トライするときに、女性が笑顔になっているイメージとhappyを結びつけながら英作して行きましょう。

また他にも、いつもはlive inの方で慣れているため、live with himの部分がスムーズに出てこなかったとしても、同じく回答を見て確認し、再度「一緒に住んでいるところ」をイメージをしながらその英語を口にできるようにしていきましょう。

「このイメージのときは、こういう英語で言えるんだ!」の積み重ねが鍵

このように、修正する中でイメージと実際に口にする英語を擦り合わせて行きましょう。

言語習得は、上記の例のように、

  • 自分が「こう言いたい」というイメージや内容(Meaning)
  • それをどういう単語や文法で表すかという言語形式(Form)

を、間違いも犯しながら正しく頭の中で修正してつなげて行くことが極めて重要です。(Gass,1997; Doughty, 2001)。

研究者のGass (1997) によると、これは Hypothesis testing(仮説検証)と呼ばれ、ある単語や文法などの言語項目を学習者が自分のものにするための重要なプロセスとされています。

どんどんしゃべって行く中で、自分の出した英語が通じるものかどうか試していく。
間違っていれば正しい表現に修正していく。

これが仮説検証です。

Trial and Error こそが大事、と言い換えることもできますね。

1回でうまくできることよりも「間違える中で少しずつ修正していくプロセス」を大切に、徐々にうまくできるよう練習して行きましょう。

Enjoy making errors!

まとめ

以上、今日は瞬間英作文でイメージをしながら効果的に練習する方法でした。
ぜひ参考ください。

なお、今回は「イメージ」だけにテーマを絞りました。
しっかりと成果を上げるに、これ以外の側面も含めやり方を理解しておくことも重要です。こちらも参考に、バランスよく練習を進めて行ってみてください。↓

おわり


ーーー
【参考文献】
Doughty, C. 2001. Cognitive underpinnings of focus on form. In P. Robinson, ed. Cognition and second language instruction. Cambridge: Cambridge University Press. pp.206-257.

Gass, S. 1997. Input, interaction, and the second language learner. Mahwah, NJ: Lawrence Erlbaum Associates.